今回は、高速液体クロマトグラフィー (HPLC) と電気化学検出器（ECD）を用いたカテコールアミンの分析法をご紹介します。
カテコールアミンは、生体内ではノルアドレナリン、アドレナリン、ドーパミンの３種類が知られておりますが、神経伝達物質や副腎髄質ホルモンとして重要な役割を担っています。これらの尿中濃度は、種々の疾病の診断や治療に役立てられていることが知られています。
本報では、フェニルホウ酸を官能基として有する前処理用スピンカラムであるMonoSpin PBAと、HPLC-ECDを組み合わせて使用しました。その結果、コントロール尿中に含まれるカテコールアミンを簡便に、高感度かつ高選択的に定量することができました。さらに、ECDの作用電極には導電性ダイヤモンド電極を使用しているため、電極洗浄を毎回の測定後にオンラインで行えることも、この方法の大きな特長です。