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分析例

糖類は直接分析ができないため、前処理が必要になります。 まず、多糖や大きなオリゴ糖は構成単糖類に分解し、誘導体化する必要があります。 分解する方法としては、加水分解とメタノリシスがあります。 メタノリシスは、糖類を塩酸-メタノール中で熱し、構成単糖類のメチルグリコシドを得る方法です。 塩酸濃度は試料によって異なり、無水メタノールで塩酸-メタノール調製済み試薬を必要濃度に調製して使用するのが便利です。 中和後、得られた糖をシリル化し、GCで分析します。 アミノ糖の場合は、一度アミノ基をアセチル化する必要があります。
シリル化剤としては、TMSI-H、TMSI-C が使用でき、特にTMSI-Cは少々の水の存在下でも反応が進み、単糖水溶液の分析に適しています。 メタノリシス後、糖はピラノース、フラノース型のα、βアノマーの平衡混合物として存在するため、数本のピークとなり同定が困難となります。 一つの糖から一つのピークを得るためには、糖を水素化ホウ素ナトリウムで還元し、得られた糖アルコールをアセチル化して分析する必要があります。 しかし、糖によっては同一の糖アルコールを与えるので、注意する必要があります。