ガスクロマトグラフ
GC3220H
GC3220Hは、水素炎イオン化検出器(FID)を搭載し、水素キャリヤーガスに対応したパックドカラム専⽤ガスクロマトグラフです。
充填カラムとの組み合わせにより、無機ガスから有機成分まで幅広く検出可能なため、ガス分析の多くの分野で使用できます。
タッチパネルの採用により操作性が向上し、ステータスの確認が容易に行えるようになりました。
熱伝導度検出器(TCD)を搭載した水素キャリヤーガス対応パックドカラム専⽤ガスクロマトグラフに関しては、GC3210Hをのページをご覧ください。
注)GC3220Hは、GCオーブン内で水素が爆発しても扉や構造物が飛び散ることを防ぐ設計となっていますが、「防爆構造」では ありません。水素ガスをキャリヤーガスとして使用する際は、十分な換気能力を持つ部屋に設置し、局所排気等によってキャリヤーガスを確実に室外に排出するようにしてください。
特長
- 充填カラムとの組み合わせにより、炭化水素からアルコールなど幅広く検出可能
(メタナイザーとの組み合わせによりCO、CO2分析も可能) - LEDライト付きの電源スイッチを前面に設置し、装置のON・OFF操作とON・OFFの判断をシンプル化
- オーブン背面扉(フラップ)を搭載したことで、室温付近の温度制御も可能
- DCブラシレスモーターの採用により、事務所にも設置できる静音性を実現
- 水素キャリヤーガス対応ガスクロマトグラフ(オプションの水素キャリヤー用安全キットの使用を推奨)
仕様
カラムオーブン
方式 | 強制循環式空気恒温槽 |
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設定温度 | 0~350ºC*1 |
ヒーター容量 | 0.8kW |
温度上昇範囲 | 50ºC → 350ºC 15分以下 (注入口,検出器ヒーターOFF、AC 100V,室温20ºCのとき) |
過熱防止機能 | (1)最高温度の監視 設定温度の上限値+20 ℃ (2)監視用温度センサーによる監視回路 約400 ℃ |
温度プログラム | 昇温段数最大 5段 温度設定 0~350ºC 昇温設定 0~50ºC/min(0.1 ℃/min) プログラム時間 2160分(全ステップ合計) |
大きさ | 200(W)×160(D)×250(H)mm |
⽔素炎イオン化検出器(FID)
方式 | ノズル印加電圧⽅式 |
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感度 | 0.01Coulomb/g(クメン) |
設定温度 | 0~350ºC |
過熱防止機能 | 最⾼温度の監視設定温度の上限値+20ºC |
レンジ | オートレンジ(デジタル信号出⼒時)、100、101、102、103、104 |
ダイナミックレンジ | 107 |
注入口
注入口 | D:ダイレクト注⼊⼝ I:インサート注⼊⼝ W:セプタムパージ付ダイレクト注⼊⼝ |
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設定温度 | 0~350ºC |
過熱防止機能 | 最⾼温度の監視設定温度の上限値+20ºC |
本体
大きさ | 400(W)×420(D)×412(H)mm(突起部除く) |
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重さ | 約28kg |
電源 | AC100V、50/60Hz、12A |
*:カラムオーブンの制御可能な下限温度はFID、注⼊⼝温度によって変動します。
また、室温の影響も受けますので室温+15ºC以上で使⽤してください。
標準機種 (注入口、キャリヤーガスラインの組み合わせ)
型式 | キャリヤーガス制御方式 | 注入口 | 入数 | Cat.No. | 価格 |
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GC3220H DF TypeP | 圧力調整器仕様 | ダイレクト注入口 | 1台 | 2701-11330 | 1,050,000 |
GC3220H IF TypeP | 圧力調整器仕様 | インサート注入口 | 1台 | 2701-11331 | 1,050,000 |
GC3220H WF TypeP | 圧力調整器仕様 | セプタムパージ付、ダイレクト注入口 | 1台 | 2701-11332 | 1,050,000 |
GC3220H DF TypeF | フローコントロールバルブ仕様 | ダイレクト注入口 | 1台 | 2701-11333 | 1,150,000 |
GC3220H IF TypeF | フローコントロールバルブ仕様 | インサート注入口 | 1台 | 2701-11334 | 1,150,000 |
GC3220H WF TypeF | フローコントロールバルブ仕様 | セプタムパージ付、ダイレクト注入口 | 1台 | 2701-11335 | 1,150,000 |
注)オーブン温度350ºCから50ºCまで下がる時間は約30分です。(検出器と注入口の温度に依存します)
圧⼒調整器仕様 | キャリヤーガスを⼀定圧で制御します。 バルブ駆動時の圧⼒変動が少ないため、恒温でのオンライン分析にお薦めです。 |
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フローコントロールバルブ仕様 | キャリヤーガスを⼀定流量で制御します。 オーブン温度に依存したキャリヤーガスの流量変動が少ないため、 昇温分析にお薦めです。 |
ダイレクト注⼊⼝ | カラムに試料を直接注⼊する注⼊⼝です。 注⼊⼝で気化した試料はすべてカラムに導⼊されます。 ガラスカラムは試料をカラム⼊⼝に直接導⼊するオンカラム⽅式、 ステンレスカラムは専⽤SUS カラムアダプターを使⽤して接続します。 |
インサート注⼊⼝ | 試料中の不揮発性成分をガラスインサートに残留させて注⼊する⽅法で、 分析カラムの汚染を防ぐことができる注⼊⼝です。 ガラスカラムは、インサート注⼊⼝専⽤カラムを使⽤します。 ステンレスカラムは、専⽤SUSカラムアダプターを使⽤して接続します。 |
セプタムパージ付 ダイレクト注⼊⼝ |
セプタムパージ機能を兼ね備えたダイレクト注⼊⼝です。 セプタムパージ機能によりセプタムからのブリードによる影響が抑えられます。 ステンレスカラムは、専⽤SUS カラムアダプターを使⽤して接続します。 |
オプション
水素キャリヤー用安全キット HD267
水素キャリヤー用安全キットHD267は、理研計器社製 水素検知器 GD-70Dと組み合わせて使用します。
GCオーブン内の水素濃度を監視し、水素リークが発生した際に供給ガスを安全ガスに切り換えることで、事故を未然に防ぎます。
特長
- GCオーブン内の水素濃度を常時監視
- 水素濃度が0.1 %到達時に警告を出力
- 警報出力時、キャリヤーガスを安全な不活性ガスへ切り替え
- 警報出力ポートを搭載しており、水素発生器やGCなど他の機器への連動が可能
品名 | 入数 | Cat.No. | 価格 |
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水素キャリヤー用安全キット HD267 | 1式 | 2701-23100 | 190,000 |
注)別途、理研計器社製水素検知器 GD-70Dが必要となります。
メタナイザー MT221
ニッケル触媒を使用してCO、CO2をメタン化することにより、FIDで高感度分析が可能になります。
MT221は接続配管で現在使用中のカラム出口とFIDの間に取り付けるだけで、CO、CO₂の微量分析が可能なシステムを作ることができます。
品名 | 入数 | Cat.No. | 価格 |
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メタナイザーMT-221 | 1台 | 2702-19171 | 350,000 |